2021年に読んだビジネス書の感想・批評まとめ

今年読んだビジネス書8冊の感想をそれぞれまとめました。

素直に良い本と言えるものがあまり多くないので、これ読むと無駄に買わないで済むかも…?

いつも「時間がない」あなたに  欠乏の行動経済学


欠乏は思考能力に大きな負荷をかける、お金に欠乏しているときは節約のプロフェッショナルのように集中できるがそれ以外のことを認識しづらくなる(トンネリング)ため非合理的な借金などをしてしまうよ、ギリギリで回っていても何かトラブルあると貧困に陥るからスラック(余裕みたいなもの)を持つといいよといった内容。

貧乏人は頭が悪いというより欠乏しているから思考能力が低くなっているといった考え方をとっていて、学者が書いているだけあってその論拠もしっかり変数いじった実験などで説明されており説得力はある。これだけで説明できるか?とは思うが面白い見方ではある。

ただ、実験説明などがちょっと冗長すぎるし結論もシンプルなのでちょっと途中読むのがだるいかも。

アイデアのつくり方


100ページという非常に短い本で初版が1988年とかなり古めの本。

インプットをひたすら集めてかみ砕いて、意識の外にやってある時閃いてそれを現実的な形にしていくといった内容。「アイデアは既存の要素の組み合わせ以外の何物でもない」という主張がありその通りだと感じるし膨大な多方面のインプットが大事だと感じる。

ただ、解説者?の解説と訳者あとがきで100ページ中40ページ使うのはどうかと思う。30ページ近く書いてる解説者おまえ誰だよ。

100ページの上、本文ではないよく分からない40ページの蛇足が含まれていて800円は高いと感じる。本文はすごくいいです。

会計クイズを解くだけで財務3表がわかる 世界一やさしい決算書の読み方


B/SやP/Lなどがどういったものか、それをもとにこのB/Sはどの企業でしょうかー?といった形式で話が進む。

文字がでかい、よくわからないキャラが対話している、イラストが多い、といった感じであまり本読まない人向け。情報をしっかり得たい人間からしたら「対話どうでもいいから見方教えてくれ」と感じるかも。

内容自体は面白いが、決算書から良い感じに可視化されたものをベースに話が進んでおり、実際の決算書ベースではないことに注意が必要。

決算書から可視化したものをイメージする過程が面倒な部分だと思うのだが…。

コンサル1年目が学ぶこと


社会人にとって当たり前な仕事術って感じの本。コンサルと書いてはあるがどの業種でも使えるノウハウが多い。

データや数字はファクトなので説得力がある、感情よりロジックが大事とかロジックツリー、まずは進め方や方針に問題ないか合意を取る、仮設思考、ビジネス本にありがちなフレームワークや主張・主張をまとめた感じの内容。

ロジックツリーだけみたいな1つのFWだけで良く分からん例や著者の謎経験談などで引き伸ばしている薄っぺらい本より、それぞれのノウハウを数ページでまとめてあるこの本1冊買った方が良いと感じる。

社会人なりたてとかまともな研修など受けていない人にとってはかなりためになるものではないだろうか。ビジネス本にしては珍しい良書

シン・ニホン AI×データ時代における日本の再生と人材育成


だいぶ前に売ってしまったのでうろ覚え。

今の日本は研究費など他国の数字と比べてこういうところがダメだよねみたいな、今の日本がだいぶヤバいという主張から始まり、これを改善するには国はこういう予算の使い方がいいみたいなことを書いていた。

国全体のスケールの大きい内容で教養としてはまあいいかもしれないが、これをビジネスマンが読んで何か意味のあるものを得られるのだろうか?どこ向けか分からない。


実録!noteライティング初心者入門: 読まれやすいnote記事へ大変身


kindleで安いので購入したが文句なしの2021年クソ本オブザイヤー。

改行多すぎマージン多すぎ、当たり前の内容しか書いていないといった感じで超絶薄っぺらい。

なぜ私はこんなものを買ってしまったのだろうか…。

マズロー心理学入門―人間性心理学の源流を求めて


あの有名なマズローの5段階欲求のマズローの半生と提唱した理論についてまとめてある。

5段階欲求、フロー理論に近い内容の至高経験、5段階欲求をマネジメントへ応用みたいな内容。スピリチュアルっぽい内容も少しあるがマズロー自身はスピリチュアルを批判しているようです。

至高体験あたりは科学的というより自己啓発感が非常に強い気がする。また、経験を重要にしている手法であるため科学的な厳密さに欠けるので正しいかというとなんとも言えないが、5段階欲求は直感的に合ってるなと感じるのではないだろうか。

厳密さはないものの、マズローの提唱している理論は純粋に面白い。入門書として良い本だと感じた。

さあ、才能(じぶん)に目覚めよう 新版 ストレングス・ファインダー2.0


本の内容というより、付属の自己分析サイトに使えるシリアルコードを使うのがメインな感じ。

分析結果で自分はどういう強みがあるかが分かり、それぞれの強みの解説が本に載っている。分析サイトにも各強みの解説が載っている。

全部の強みがあるので、自分の強み以外の項目が多いため読む個所はかなり限られるのでかなり少ないと思う。

分析サイトにも似たような記載があるので本の価値としてはかなり低いがシリアルコード引換券なのでしょうがないか。

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